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大事なこと-3

「聴覚障害を持っていること」が、
 医師として働く際にどういう問題を引き起こし、
 自分や周囲にどう影響するのか。


 まず、「障害」とはなんでしょうか。
 これは、なかなか難しい問いかけです。
 じつは「障害」というものは、「医学的に定義された、ある状態」というだけにとどまりません。医学的な定義は定義として、障害とは「自覚的もしくは他覚的に、生活における不都合が生じた状態」ともいえるのです。
 そして、このことが障害とそれに伴う問題をややこしくしている理由となっています。

 具体的に、「障害とそれに伴う問題のややこしさ」は、何に起因しているのでしょうか。
 以下に、その理由を3つ挙げました。
(1) 何が不都合となるのかを、周囲の人が知らないか誤解している。
(2) 障害を持つ本人が、自分では気づいていない不都合がある。
(3) 問題が障害によるものなのか、性格によるものなのか判断しにくい。
 つまり、上でいうところの「自覚的もしくは他覚的に」の部分に関わってくるところで、なにをもって不都合とするか、各個人によって判断が違うために問題が生じる、ということです。
 では、その聴覚障害に焦点をあてつつ、上記についてもう少し具体的にお話します。

(1) 何が不都合となるのかを、周囲の人が知らないか誤解している。
 聴覚障害に関する、よくある誤解は「喋れているから、聞こえるだろう」というものです。また、「唇を読めば全部の内容がわかる」「手話をする」というものもあります。
 しかし、これらがすべてではありません。障害の種類や程度、またその人の性格や育ちかたによって、何が不都合となるかも違ってきます。しかも、それは外から見える不都合ばかりではありません。
 ですから、障害を持たない人にとっては「知らないか誤解している」というのはむしろ当たり前のことと言えましょう。

(2) 障害を持つ本人が、自分では気づいていない不都合がある。
 「知らないことは、無いことと同じだ」
 という言葉があります。
 普通の人にあるはずのものが、自分にはない。
 それを「ない」と認識することが、難しいことがあります。
 たとえばわたしの場合、補聴器から人工内耳にしてはじめて、「自分が今まで聞いていた、一番大きな音よりもずっと大きな音がある」ということに気づきました。
 周囲の人から見て「これではダメだ」「ここは補わないといけないのではないだろうか」ということを、障害を持つ当の本人が気づいていないことがあります。

(3) 問題が障害によるものなのか、性格によるものなのか判断しにくい。
 たとえば障害を持っていない人でも、周囲との人間関係がうまくいかない、トラブルを起こしやすい、という傾向のある人はたくさんいます。
 障害を持っている人の場合、生じた問題(トラブル)が、障害を持っていることにより起こるものなのか、本人の性格に起因するものなのか、判断するのが難しいときがあります。
 障害を持っているために起こるものであれば、それに対する対策を考えることができるでしょう。本人の性格によるものであれば、(通常の人と同じように)それを是正することは難しいと思われます。
 ただ、障害を持っていることが性格形成にも関わるために、問題はさらにややこしくなります。たとえば聴覚障害があることで、周囲とのコミュニケーションがうまく行かずに引っ込み思案になる、ということは十分に考えられることです。

 障害を持っていることそのものから起こる、身体的な問題のほかにこういった問題があることが、障害を持つ人が医療の現場で働くことの難しさを引き起こしている、といえるのではないでしょうか。

大事なこと-2:前項|もくじ|次項:大事なこと-4
文責:Kumiko

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