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臨床病院実習-3

 病院実習で気をつけたいこと、パート3です。
 なによりもいちばん大切なのは、それはもう「コミュニケーション」ということに尽きるわけです。ところが、病院の中のいろんな場所、いろんなシーンでこのコミュニケーションをはばむものがあるんです。

【手術場】
 手術場ほど、聴覚障害のある人にとってヤッカイな場所はありません。
 手術をうける患者さんにバイキンでも入ったらエライことになりますから、どうしてもマスクが必要になってきます。
 マスク!
 「くちびるの動きが見えない」
 「しかも声がこもって聞き取りにくい」
 この2つの問題を作ってくれちゃうのが「マスク」です。
 しかも、手術場はいろんなキカイの音がして、静かとはいえない環境です。心電図のアラームや、人工呼吸の音や、さまざまな雑音であふれています。
 さあ、どうしたらいいでしょう?
 これもコミュニケーションの問題ですね。

 まず、その前に手術場では、清潔と不潔の概念があります。
 清潔、というのは手洗いをきちんとして、滅菌したガウンと手袋を着用した状態。手術に使う器具やシーツも滅菌されたものです。「手術を実際にする場」は「清潔」です。
 実際に手術をしている人や、している場所以外の、手術室のはしのほうは「不潔」です。滅菌されていない=「不潔」になります。
 ここで、「不潔」のときはまだ対策をとりやすいです。

 ・人工内耳のFMシステムを持ち込む:雑音対策。
 ・わからないときのために筆談セットを用意。

 わたしは上の2つで乗り切りました。
 最初はFMシステムを使うという発想がなくて、ずいぶんと苦労しましたが、わたしの場合はFMシステムを使うことで多少聞こえやすかったです。

 さて、問題は「清潔」のときです。
 学生も、外科などで実習しているときに、手洗いをしてガウンを着て手袋をはめて、手術をしているところに立つことがあります。
 このとき、清潔のところ以外はなんにも触れません。
 次のような手段で乗り切りましたが、正直な話「手術は難しいだろう」と言われてしまっています。まだ問題が残っています。

 ・基本、耳元でしゃべってもらった:わからないことも多い。
 ・不潔の領域にいる先生に、FMシステムで話してもらった。
 ・どうしてもわからないとき、患者さんの皮膚に書くペン(清潔)で、シーツに書いてもらった。

 コミュニケーション手段によっては、情報保障として手話や要約筆記、ノートテイクを実習の場においても参加させることになるのでしょうか。その場合、患者さんの個人情報の件を、通訳・ボランティアの人にもきちんとしておかなければいけません。
【救急部】
 救急部での実習では、「当直」をする日があります。
 (ないところ、あるのかな?滋賀医大ではありました。神戸大の友人も「やった」と言っていました)。
 「当直」とは、時間外に救急車で運ばれてきた患者さんを診るために、病院に泊り込むことです。
 「どうやって当直実習するか」は、たぶん大学によって違います。
 滋賀医大のケースを。
 まず、滋賀医大の附属病院には「学生用当直室」があります。
 そこに学生だけで当直することになります。
 学生は学生用PHSを持って当直室に入り、担当の先生から電話がくるのを待ちます。電話を受けて、指定された場所に向かう、というやり方です。
 もし、ペアを組んで当直したり、先生と一緒に当直するのであれば、あまり心配は要りません。起こしてもらえばよいので。
 一人で当直しなければいけない場合、どうしていたか。
 最初に担当教官と場所をあらかじめ決めておいて、「PHSが鳴ったらその場所に直行する」ということにしておきました。

 これも、実際に働くときに通用するやり方かどうか、わかりません。
 実習のときはこんな風にして乗り切ることができるので、「実習」であればあまり心配しなくてもいいと思います。ここも、まだまだ問題があります。
【カンファレンス・会議】
 学生もカンファレンス(会議)に参加することがあります。
 滋賀医大の場合、自分が受け持った患者さんのことを発表することも、かなり多くの科で行われました。
 カンファレンスの問題点は、ほぼ「少人数能動学習(チュートリアル教育)」のときの問題と同じです。
 これはなかなかいい案が浮かばず、けっきょく「まあいいか、わからなくても」と流してしまうときも少なからずあったと振り返ってみて思います。
 将来も予想される問題点です。
 かなり頻繁にカンファレンスは行われますし、また医者としてのキャリアを重ねると「学会」という問題も出てくるでしょう。
 そのときの情報保障をどうするか、は現在進行中の問題であるように思います。
 いちおう、わたしの場合はFMシステムが使えるので、たいていは「発言者にFMシステムを持ってもらう」「発言者のくちびるが読める位置にいる」ことで対応しました。FMシステムは個人差があり、わたしも補聴器のときはあまり有用だと思いませんでしたが、人工内耳にしてから有用性が高くなりました。
 手話通訳、要約筆記、ノートテイクなどの保障が必要かもしれません。講義のときと同じく、専門用語の問題もありますから、「コミュニケーション」についで「情報保障」が大きな問題だと思われます。
 なかなか問題は山づみ、なのですが、実習のときのお話でした。
 次は、臨床実習全体のことをまとめようと思います。

臨床病院実習-2:前項|もくじ|次項:臨床病院実習-4
文責:Kumiko

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